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「王道の型」が強過ぎ、それ以外のパターンが難しい傾向が特に顕著なのが、少女漫画の短編読み切りです。何らかの変化や大逆転を描き切るのは難しく、逆境やすれ違いといったトラブルを乗り越える姿を描くほうが、見せ場としては確実に盛り上がりがあります。 それ以外があるとすれば、評価されていなかった人が実は正しいことをやっている、そしてそれが評価されるようになる、という勝利の型でしょうか。主人公自身には何の成長や変化もなく、もともと魅力だった部分を周囲に認識・発見してもらうというパターンです。主人公が自分らしさを貫く姿は、作品内の登場人物だけでなく、読み手にもその魅力を伝え、感銘を与えるようになります。 また、その姿は特に最初から好感度が高いものである必要はありません。大切なのは、とにかく一貫していること。それを見ることで読者は「やっぱこいつ最高だな」「好き勝手やってる主人公だけど、これは認めざるを得ない」という気持ちを味わうことができますし、それを楽しみに作品を読むようになるわけです。 漫画とは、主人公の何らかの成長や変化を伝える物語、というように定義されることもありますが、それ以外にも今回紹介したような勝利の型があること、覚えておいて損はないはずです。
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