0:00
4:59:05
【A015】実朝論 時間:299分 音質:5 ジャンル:文学 講演日:1969年6月5日/12日 主催:筑摩書房 場所:新宿・紀伊國屋ホール 収載書誌:中公文庫『語りの海2 古典とはなにか』(1995年)、弓立社『敗北の構造』(1972年) 音源について 2日間に分けて開催されたため、 途中で音質が異なっている。 音源は主催者提供。 吉本隆明はこの講演の2年後に 『源実朝』を刊行している。 講演より 文学にとって重要なことは、 どういう死に方をするかということだと思います。 なぜ文学にとって死に方が重要かといいますと、 死に方は、偶然には依存しないわけです。 ほとんど全面的に、作家あるいは詩人の思想、 資質そのものに依存するからです。 死に方が本質的でないと、 文学としてよみがえることができない、ということが いえると思います。 実朝という詩人は、中世では誰もが 西行と実朝というふうに数えざるをえない、 最大の詩人のひとりです。 実朝は鎌倉幕府の創始者であった源頼朝の次男で、 12世紀末から13世紀の初めにかけて生きた人ですが、 28歳で暗殺されています。 実朝が、本質的に生きたかどうかは、 そう簡単には決められませんが、 本質的に死にえた詩人だということは確かです。
Weitere Episoden von „吉本隆明の183講演“
Verpasse keine Episode von “吉本隆明の183講演” und abonniere ihn in der kostenlosen GetPodcast App.