吉本隆明の183講演 podcast

【A147】新・書物の解体学

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【A147】新・書物の解体学 時間:136分(うち質疑応答16分) 音質:2 ジャンル:文学 講演日時:1992年11月24日 主催:前橋市・煥乎堂 場所:前橋テルサ 8F けやきの間 収載書誌:未発表 音源について 「マリ・クレール」に連載された 書評集成である 『新・書物の解体学』が 同年8月に刊行されたことに際して 行われた講演。 テープ交換以降は 声が曇り聞きとりづらい。 講演より 〈健康な文学〉と〈健康でない文学〉ということで いまの文学を分けてしまったら、 いったいどういうことになるかというと、 本当の健康な文学というのも、 本当に病的な文学というのも、 両方とも描かれていないというのが 現状ではないかと思います。 やかましい書評をしてみれば、 そういうことになってしまうのではないかと思います。 「本を読むこと」は、必ずしも すぐれた作品にぶつかることであるとも限らないのです。 しかし、そのなかから何か搾り取ることが、 本の読み方で、さしあたっていちばんいい 読み方なのだとすれば、 見かけ上の健康さと不健康さの後ろに真実らしさとか、 真実の甘美さというものを見つけることが、 読むほうとしても大切なことなのではないかと 思えてなりません。 そこらへんのところまで行けたら、 さしあたって本の読み方としては いい読み方ということができるのではないかと思います。

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