漫画家ためになるラジオ podcast

令和の漫画に求められるスキルは、上手な「邪魔の仕方」? 許されないストレスと必要な困難の違い #176

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令和を迎え、漫画の展開や表現において感じられる大きな変化。それは「ネガティブ」な感情や登場人物が描かれる機会の減少、あるいは回収の速さではないでしょうか。例えば恋愛系漫画における恋のライバル的存在の役割・機能は、以前と明らかに異なるように思われます。 心の痛みや苦しさを感じさせる要素が少ないほど好まれる傾向は強まりましたが、例えば敵が強い系の困難はずっと変わることなく支持されています。こうした許されるストレス・許されないストレスの違いは、どこにあるのでしょうか。 タイパ意識や一気見する視聴習慣、SNS影響などいろいろな要因から、エンタメコンテンツで描かれるストレスへの許容性は下がっているように思われます。一方で、主人公の叶えたいことを阻害する強い要素がなければ、そもそも物語が成立しなくなってしまいます。 こうした矛盾にも近い状況においては、邪魔に見えない上手な邪魔の仕方のようなものが、漫画を描くうえでの重要なテクニックになるのかもしれません、 いまだ週間・月間といった「連載ありき」のサイクルが前提となっている稀有なエンタメである漫画コンテンツにおいて、最適なストレスの与え方とは一体どのようなものなのか? 今回も、特に答えのないテーマについてじっくり考えていきます!

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